人間の知能を蝕むウイルスが残したスラムを探索する、アクションアドベンチャー「Rustown」がBIC2026に出展されました。
舞台は危険な無法地帯ですが、主人公には相手を直接攻撃する手段がありません。敵を倒して道を切り開くのではなく、逃走やステルス、ルート探索、環境パズルを駆使して、消息を絶った父の行方を追います。
Steamではストアページが公開されており、リリース日は現在も「発表予定」です。一方、対応言語には日本語が掲載されており、インターフェイスと字幕への対応が掲載されています。
知能を蝕むウイルス「FEVID」が残した差別の街
「Rustown」の舞台は、人間の知能を蝕むウイルス「FEVID」が世界を襲ってから5年が経過した世界です。
ウイルスによる認知機能低下の後遺症を抱えた人々は社会から排除され、朽ちかけた巨大なスラム「Rustown」に集まっています。行政による統治も崩れた街では、暴力的な自警団と、感染者側の要塞化された勢力「Bluefence」が衝突しています。
主人公は、行方不明だった父から3年ぶりに届いた手紙をきっかけに、この街へ足を踏み入れる少女「Jian」です。
目的は父を見つけること。ただし、Rustownで暮らす人々にも、それぞれ異なる症状や事情、抱えている物語があります。
つまり本作で向き合うのは、単純な「感染者という敵」ではありません。パンデミックが終わったあとにも残った差別や憎悪を、街を歩きながら見ていくことになります。
殴られても倒し返せないステルス重視の設計
BIC2026で展示されたデモでは、巡回する警備に発見されると追跡され、攻撃を受ける場面が確認されています。
主人公にはHPがありますが、相手を殴り返すことはできません。見つかってしまったら、基本的には逃げるしかないというわけです。
その代わり、警備の視線を避けたり、別のルートを見つけたり、必要なアイテムを集めたりしながら先へ進みます。Steamでも、道具を使って警備の注意や視線をそらし、正面衝突を避けるステルス重視の作品として紹介されています。
探索場所も平面的ではありません。地下から屋上まで続く立体的な街を、フックや錆びたはしごなどを使いながら移動していきます。
敵を倒す爽快感ではなく、「どうすれば戦わずにここを抜けられるか」を考えるタイプのアクションです。攻撃できないことが不自由さだけで終わらず、探索そのものへつながっているのが面白いところです。
戦闘を削った理由は主人公を加害者にしないため
実は開発初期の「Rustown」には、ゾンビのような相手を倒しながら進む戦闘要素があったといいます。
ところが、不幸な境遇の人々が身を寄せて暮らす街へ主人公が乗り込み、住人を倒して回る構造にすると、どうしても主人公が加害者のように見えてしまいます。
そこで開発チームは戦闘を取り除き、探索のなかで謎を解きながら進む現在の方向へ舵を切りました。
感染者も、ひとくくりのモンスターとして描かれているわけではありません。攻撃的になる人、認知機能の低下にとどまる人、無気力になる人など、後遺症の現れ方は一人ひとり異なるとされています。
だからこそ「攻撃できない」という仕組みにも意味が出てきます。単なる難度調整ではなく、差別や憎悪を扱う物語とゲームプレイを同じ方向へ向けるための選択なのです。
本編は6〜7時間を想定、発売日は未定。Steamでは日本語対応を掲載
4Gamer.netのBIC2026取材によると、想定プレイ時間は本編が6〜7時間。サイドストーリーまで含めると約9時間になる見込みです。
2026年8月の取材時点では、完成までにさらに1年ほどかかる見込みとも説明されています。一方、Steamでの正式なリリース日は現在も「発表予定」で、具体的な日付や価格の記載は確認できません。
開発者は、認知機能が低下した人物の言葉を別の言語でどう表現するかなど、ローカライズに苦戦していることも明かしています。作品のテーマに深く関わる部分だけに、単純に文章を翻訳すれば済む話ではないようです。
その後、Steamの日本向けページでは、日本語が対応言語として掲載されています。現在はインターフェイスと字幕にチェックが入っており、現在はインターフェイスと字幕が日本語対応として案内されています。
ただし、ゲームそのものはまだ未発売です。まずは今後発表される正式な配信時期を待つことになります。
まとめ
「Rustown」で気になるのは、攻撃できないことそのものよりも、「なぜ攻撃させないのか」が物語ときちんとつながっている点です。
感染者を倒す対象ではなく、それぞれの事情を抱えた街の住人として描く。その考え方が、逃走やステルス、探索を中心としたゲームデザインにも反映されています。
Steamでは日本語インターフェイスと字幕への対応も掲載されました。発売日はまだ発表されていないため、世界観やストーリー重視のアドベンチャーが気になる人は、ウィッシュリストに入れて今後の配信情報を追ってみてはいかがでしょうか。
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